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スポーツ健康科学研究科博士後期課程の相見貴行さんの研究論文が「Medical Engineering and Physics」に掲載されました。

'23年7月19日 更新

スポーツ健康科学研究科博士後期課程3年の相見貴行さんが本学スポーツ健康科学部中村康雄教授と共同で取り組まれた研究論文「A novel method for estimating sternoclavicular posterior rotation with promising accuracy: A validity comparison with minimizing acromioclavicular rotation approach」が、「Medical Engineering and Physics」に掲載されました。



doshisha

スポーツ健康科学研究科博士後期課程3年の相見貴行さんが本学スポーツ健康科学部中村康雄教授と共同で取り組まれた研究論文「A novel method for estimating sternoclavicular posterior rotation with promising accuracy: A validity comparison with minimizing acromioclavicular rotation approach」が、「Medical Engineering and Physics」に掲載されました。



ヒトの肩複合体(肩関節)の運動は、主に胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲上腕関節の回転運動によって成り立ち、肩の運動学的評価や筋骨格系のコンピュータシミュレーションのためにはこれらの回転の無侵襲計測が望まれています。この内、胸鎖関節の後方回旋(鎖骨の長軸周りの回転)は代表的な特徴点が存在しないことから計測は困難であり、肩鎖関節で回転が生じないと仮定して計算を行う推定法(従来法)が用いられてきました。一方で近年の研究では肩鎖関節でも回転が生じることが複数報告されているため、従来法の仮定は妥当でなく、従来法は大きな推定誤差を有する可能性がありました。
そこで本研究では、肩鎖関節の回転を許容して胸鎖関節後方回旋を推定する新たな推定法(開発法)を開発しました。MRIを用いて上肢挙上18姿勢における胸鎖関節後方回旋の真値を計測し、従来法・開発法の推定結果と比較することで、それぞれの妥当性を評価しました。

その結果、真値と比較して従来法は18姿勢全てで有意に異なる値を示した一方で、開発法は1姿勢のみで有意に異なる値を示しました。
また推定誤差(全姿勢・全被験者のRMS誤差)は従来法22.7°、開発法6.8°と、開発法は従来法よりも妥当に胸鎖関節後方回旋を推定できることが示されました。

これまで従来法が用いられてきたいくつかの先行研究では、従来法の妥当性の低さから肩鎖関節周辺の靭帯のモデル化が困難とされていました。開発法はこの課題を解決し、身体運動のコンピュータシミュレーションにおける靭帯の機能評価や、靭帯を考慮した筋機能評価などを可能にすると考えられます。
ヒトの肩複合体(肩関節)の運動は、主に胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲上腕関節の回転運動によって成り立ち、肩の運動学的評価や筋骨格系のコンピュータシミュレーションのためにはこれらの回転の無侵襲計測が望まれています。この内、胸鎖関節の後方回旋(鎖骨の長軸周りの回転)は代表的な特徴点が存在しないことから計測は困難であり、肩鎖関節で回転が生じないと仮定して計算を行う推定法(従来法)が用いられてきました。一方で近年の研究では肩鎖関節でも回転が生じることが複数報告されているため、従来法の仮定は妥当でなく、従来法は大きな推定誤差を有する可能性がありました。
そこで本研究では、肩鎖関節の回転を許容して胸鎖関節後方回旋を推定する新たな推定法(開発法)を開発しました。MRIを用いて上肢挙上18姿勢における胸鎖関節後方回旋の真値を計測し、従来法・開発法の推定結果と比較することで、それぞれの妥当性を評価しました。

その結果、真値と比較して従来法は18姿勢全てで有意に異なる値を示した一方で、開発法は1姿勢のみで有意に異なる値を示しました。
また推定誤差(全姿勢・全被験者のRMS誤差)は従来法22.7°、開発法6.8°と、開発法は従来法よりも妥当に胸鎖関節後方回旋を推定できることが示されました。

これまで従来法が用いられてきたいくつかの先行研究では、従来法の妥当性の低さから肩鎖関節周辺の靭帯のモデル化が困難とされていました。開発法はこの課題を解決し、身体運動のコンピュータシミュレーションにおける靭帯の機能評価や、靭帯を考慮した筋機能評価などを可能にすると考えられます。
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TEL:0774-65-6030
FAX:0774-65-6029
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