このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

トピックス

スポーツ健康科学研究科 博士後期課程2年 小野寺恵介さんの研究論文が「Sensors」に掲載されました。

2025年2月28日 更新

同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科 博士後期課程2年の小野寺恵介さん(竹田研究室所属)の研究論文が、国際学術誌 Sensors に掲載されました。本研究は、同志社大学スポーツセンシング研究センターの研究の一環として行われ、400mスプリントにおけるランニングパラメータをリアルタイムキネマティック全球測位衛星システム(RTK GNSS)を用いて分析するものです。本研究の成果は、スポーツパフォーマンスの向上に貢献する可能性を示しており、トレーニング最適化や競技力向上への応用が期待されます。

 本研究では、400mスプリントにおけるランニングパラメータ(ストライド長 [SL]、ストライド頻度 [SF]、走速度)をリアルタイムキネマティック全球測位衛星システム(RTK GNSS)を用いて高精度に解析することを目的としました。従来の測定手法であるビデオ解析や慣性測定装置(IMU)は、精度や実用性に課題がありました。本研究ではRTK GNSSを用いることで、それらの制約を克服し、一歩毎のランニングパラメータを高精度に推定する方法を提案しました。

 本研究では、大学陸上競技部の短距離選手2名を対象に、100HzサンプリングレートのRTK GNSSを用いて400mスプリント中のSL、SF、走速度を計測しました。ランニングパラメータを算出する手法として、垂直位置の最小値を利用する方法(Method 1)と、垂直速度の最小値を利用する方法(Method 2)の2種類を比較し、精度と信頼性を評価しました。その結果、Method 2はSLおよびSFの推定においてMethod 1よりも優れた精度を示し、特にカーブ区間や左右非対称性の検出においても一貫した性能を発揮しました。

 本研究により、従来の手法では捉えきれなかった一歩毎のランニングパラメータの変動を高精度に解析する方法を確立しました。本研究の成果は、研究者だけでなく、競技者やコーチが科学的にランニングパフォーマンスを分析し、トレーニングの最適化を図るための有用なツールとなることが期待されます。

関連情報 -外部リンク-Sensors
ー外部リンク-MDPI