スポーツ健康科学研究科博士前期課程２年の森隆彰さんが、第43回 日本肥満学会（JASSO）･第40回 日本肥満症治療学会（JSTO）学術集会において、 JASSO/JSTO in OKINAWA会長表彰を受賞しました。

2022年12月2日(金)・3日(土)の２日間にわたり、沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーと及びホテルコレクティブを会場とし、第43回 日本肥満学会･第40回 日本肥満症治療学会学術集会が開催されました。今大会においてスポーツ健康科学研究科博士前期課程２年の森隆彰さんが発表した、「都市・地方における思春期小児の肥満傾向と地域の運動環境・食環境との関連」がJASSO/JSTO in OKINAWA会長表彰を受賞し、森さんには表彰状と５万円のトラベルグラントが贈呈されました。（写真中央が森さん、向かって右は第43回日本肥満学会会長益崎裕章琉球大学医学研究科教授、左はスポーツ健康科学部の石井教授）
・（受賞名）JASSO/JSTO in OKINAWA会長表彰
・（発表演題）都市・地方における思春期小児の肥満傾向と地域の運動環境・食環境との関連
・（筆頭発表者名）森隆彰
・（連名者）大石寛、青木拓巳、伊藤祐希、池上健太郎、山口寛基、花野宏美、山本結子、石井好二郎

【背景･目的】
運動環境や食環境は肥満と関連する。一方、都市と地方では地域環境が大きく異なるため、小児肥満と関連する環境要因が異なる可能性があります。そこで本研究では、都市・地方ごとに、小児の肥満傾向と関連する地域の運動環境・食環境を明らかにすることを目的としました。
【方法】
小児6843名（小学5年～中学3年）を分析対象としました。自記式質問紙より年齢、性別、身長、体重に基づく肥満度を算出し、20％以上を肥満傾向としました。
平成27年度国勢調査より通学区域の人口密度を推計し、対象地域を高密度都市、低密度都市、地方に分け、国土数値情報およびグリーンページ®より通学区域内の運動環境（公園、運動施設）、食環境（レストラン、コンビニエンスストア等）を取得しました。
【結果】
都市部において面積の大きい公園を有し、レストランの多い地域（高密度都市）ほど肥満傾向児が少数でした。一方、地方ではファストフード店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアが多い地域ほど肥満傾向児が多くなりました。
【結論】
都市と地方では小児肥満と関連する環境要因が異なることが示されました。